ことばのオモシロ雑学!

知って楽しく、愉快で、役に立つ言葉の雑学。知ってるようで知らなかった話の宝をどんどんアップしていきます。

『上っ調子』って?

上っ調子(うわっちょうし)

について、書いてみました。

 

【上っ調子

(うわっちょうし)】


【三味線(しゃみせん)の

合奏に彩りをそえる伴奏】

 

 

あれこれイロイロと調子や都合の

いい事を言うわりにいざ実際に本番

というときになると、全く役にたたず

 

約束を守らない!

なんていう人が時々

いると思いますが、

 

 

そういう人をさして、

「上っ調子(うわっちょうし)」

のいいやつ.....って

呼んだりしますが、

 

 

そういうお調子者の

輩(やから)とは、

 

ホントつきあいたくない

ものですよね。

 

 

しかし、元々の

「上っ調子

(うわっちょうし)」

という言葉は、いまで言うほど

 

そんなにひどい意味では

なかったようです。

 


この

「上っ調子

(うわっちょうし)」

という言葉、

 

元々は

 

「上調子

(うわぢょうし)」

といい、

三味線(しゃみせん)

 

 

の演奏会などで

使われていた

言葉でした。

 

【歌舞伎の伴奏】

 

江戸時代からつづく、

歌舞伎(かぶき)

ですが、

 

舞踊りの伴奏

(ばんそう)

音楽として

よく知られてれている

所には、

 

常磐津(ときわず)」

「清元(きよもと)」という

 

一派(グループ)が

有名です。

 

 

この

 

常磐津(ときわず)」

「清元(きよもと)」

 

などが三味線の演奏 の際、

 

今風に言えばセンターで

中心となって演奏する

三味線(しゃみせん)の

 

 

人たちと、あと、

 

サイドやバックで補助的に

三味線(しゃみせん)演奏をする

人たちで構成されいて、


このコラボで三味線

(しゃみせん)

の合奏が演奏される際、

 

中心になっている

センターの三味線

(しゃみせん)の人達

 

よりも

 

もっともっと

非常に高い音域の音

をだして、さらに

 

その高い音域の音を

維持しつつ、

 

かつ

 

そのなかで音の高い低い、

メロディーの長い短い

をだす三味線

(しゃみせん)

 

を担当する人達が

いました。

 

 

それによって合奏に

変化と彩(いろど)りを

添え、より楽しんでもらおう

というものでした。

 

 

こういう役目の

三味線(しゃみせん)

のことを

 

 

「上調子(うわぢょうし)」

と呼んだのです。

 

【お客の反応】

三味線(しゃみせん)演奏に

上調子(うわぢょうし)の

 

三味線(しゃみせん)が

コラボされると、

 


演奏に華(はな)が加わり

更に楽しめる!と感じる人が

いる一方で、

 


なんだか軽薄(けいはく)で

落ち着きのない演奏で今ひとつ.....

 


と受け取るひともいたのです。

 

【まとめ】

 

そんなことから、

表面だけの調子の

いいさまを

 

「上っ調子

(うわっちょうし)」

というように

なったのです。